戻る
冬空に
三日月ふたつ
一握の記憶もない遠い瞬間
生まれて初めて星を見た瞬間
生まれて初めて
深呼吸をした瞬間
生まれて初めて 誰かを好きになった瞬間
記憶は合図を受け取り
カラダの奥底から 堰を切ったように溢れだし
無重力の空間を
自由に広がる感受性へと帰っていった
君の元に届くまでには
これから幾つもの隙間空を
擦り抜けなければならないのだけど
必ず君に 届けてみせるから
いつかこの夜空の下で
耳を澄ませて
そっとその手を差し伸べていて
suguri.